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犬の糖尿病の症状・原因と毎月の治療費、予防法まとめ

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犬の糖尿病の症状・原因と毎月の治療費、予防法まとめ

犬の糖尿病の主な症状

餌を食べる量・回数が増えるだけでなく、喉が渇くようになり、たくさんの水を飲んで、たくさんのおしっこが出る多飲多尿の症状がみられます。インスリンの不足により代謝が悪くなっているため、ごはんの量は増えますが、体重は減ってしまいます。

症状が悪化していくと白内障(読み:はくないしょう)や糖尿病性腎症(読み:とうにょうびょうせいじんしょう)などの合併症があらわれることもあります。放置すると糖尿病性ケトアシドーシスという状態になり、脱水や昏睡状態となり、命をおとすことがあります。

犬の糖尿病のおもな症状は?

pixabay

チェックポイント

  • 暴飲暴食、食べる量が増える、食べる回数が増える
  • 体重減少(やせる)
  • エサだけでなく、水を飲む量も増える
  • おしっこの回数が増える
  • おなかが張っている(肝臓肥大)
  • 高血糖状態が続く
  • 毛艶が悪くなる

糖尿病がひきおこすトラブル

  • 白内障による視力低下
  • 糖尿病性腎症(とうにょうびょうせいじんしょう)
  • 慢性膵炎(まんせいすいえん)
  • 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)
  • 脱水、昏睡状態
  • 再発性感染症a

犬の血糖って何の役割をしているの?

糖尿病を知る前に、血糖について知っておいてください。血糖とは、体に不可欠なエネルギーをつくりだすために必要な栄養成分のこと。そんな大切な役割をになう血糖も、過剰になると命にかかわる糖尿病という病気へ発展します。

犬の糖尿病(とうにょうびょう)とはどんな病気?

糖尿病ってどんな病気なの?

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人間でもよく聞く糖尿病とは、どんな病気なのでしょうか。

糖尿病とは内分泌の病気で、膵臓(すいぞう)から分泌される血糖値を下げるためのホルモン、インスリンが不足しておこる病気です。そのため、血液中に糖が増えて、さまざまな身体の不調が出ます。雌の発症率の方が雄にくらべて高い傾向があり、放っておくと命にかかわる病気に進行することもありますので注意が必要です。

犬が糖尿病になる原因は?

愛犬の糖尿病、その原因は遺伝的な要素もありますが、犬も人間と同様で、太りすぎが原因になることがよくあります。その他にも、ストレスや発情期後期に分泌されるホルモンの関係で起こることもあります。また、糖尿病にかかる犬の大部分が6歳以上で、老犬など年をとった犬に多く発症します。いろんな原因が重なって発症するため、これを多因子製の発病ともいいます。

早食い・ドカ食い(大食い)

急いでごはんを食べる子や、ドカ食いをする子は糖尿病の発症率が高いと言われています。早食いや大食いをすると、インスリン(血糖値を下げるもの)が大量にでてしまうためです。

糖尿病の原因のひとつ、早食いやドカ食い

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年齢

糖尿病にかかる犬のうち、1歳未満の犬野糖尿病はわずか2〜3%、6歳頃から徐々に糖尿病の発症が増えていき、10,11歳の発症率が最も多いというデータがあります。これは、加齢にともない基礎代謝が低下しているのにもかかわらず、いつもと同じ量のごはんを食べているため「食べ過ぎ」につながるっているのではないかと推測されています。

性別

老齢のメスの発症率の方がオスにくらべて高い(4〜5倍程度)と言われています。アニコム損保の犬の糖尿病検査では、10歳時には雌犬の方が雄犬の2倍ほどの有病率を示しています。

肥満

肥満は糖尿病だけでなく、心臓病などあらゆる病気を引き起こしてしまうことになります。

糖尿病になりやすい犬種・遺伝子の問題(先天性)

糖尿病になりやすい犬種

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先天的に膵臓の機能不全があり、インスリンを産出できないという犬もいます。特にミニチュアシュナウザー、ビーグルダックスフントプードル、キースホンド、ミニチュアピンシャー、ケアーンテリア、プーリー、などの犬種に発症率が高いデータが出ているのですが、どの遺伝が関係しているのかやメカニズムなど詳しくは判明していません。しかし、犬種によって引き起こしやすい子がいることは確かだそうです。

薬の副作用

他の病気で使われている薬がインスリンの働きを弱めてしまい、血糖値が下がらずに糖尿病を引き起こす事があります。特に、心臓の薬・利尿薬・抗けいれん薬・副腎皮質ステロイドなどの薬は特に注意が必要です。

犬の糖尿病の原因のひとつ、薬の副作用

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その他

  • 膵炎(読み:すいえん)
  • 細菌やウイルスなどの感染症
  • インスリン抵抗を引き起こす病気

糖尿病かな?と思ったら

糖尿病は血液検査をすることで確定診断されます。年に1度、老犬になってきたら半年に1度は健康診断をうけるとよいでしょう。

そのほかに、尿糖試験紙といって、尿に含まれる糖分(尿糖:にょうとう)の度合いを視覚的に見ることのできる試験紙が市販されています。

アズワン pH試験紙 pH5.5-9.0 スティックタイプ 100枚入 (1-1267-05)

¥810(税込)

入数:1箱(100枚入)
サイズ:6×80mm
pH測定領域:5.5~9.0
タイプ:スティック

糖尿病の治療と予防法

糖尿病になった愛犬は、なによりも血糖値のコントロールをしていくことが重要です。

インスリン投与

症状が重たい場合は、インスリンを投与します。インスリンは長期間にわたり投与が必要になるので、獣医師の指示にしたがい、飼い主が毎日注射することもあります。

食事療法

カロリーに気づかい、正しい食事量と回数など、その内容をみなおす食事療法がとても大切になります。年配の飼い主さんに多いですが、ついつい欲しがるから…とか可愛そうだから…とおやつをあげたり、適切な量よりも多めのカリカリをあげたりするのは、わんちゃんにとっては危険かもしれませんよ。

運動療法

糖尿病の予防に適度な運動

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予防のためには、太りすぎに注意することです。毎日、適度な運動をさせましょう。しかし、運動の嫌いな子を無理やり運動させようとすると、ストレスが溜まり返って悪化することがあるため、その子に合った運動方法などを取り入れていきましょう。また、運動をすることによってインスリンの投与する量も変わってきますのでしっかりと獣医さんと相談を行いましょう。

糖尿病の検査・治療・インスリンにかかる費用

インスリンを打つようになったら、最初は打つ量がわからないため2〜3日入院が必要になります。人間と同じように高血糖よりも低血糖の方が危険なので、そうならないように血糖値を把握する必要があるからです。インスリンを打ったあとの血糖値の下がり具合を見て、先生がどのインスリンのタイプにするか決めるます。

打つようになったらはじめは2週間に1度くらいのペースで来院しなくてはいけません。様子をみながら段々1ヶ月〜2ヶ月に1度の血液検査ですむようになります。

糖尿病の治療費は月にいくらくらいかかるの?

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糖尿病検査にかかる費用(初回)

初診料:1,500円程度

血液検査:1,500円前後/都度

※血液検査の項目が増えるとまた高くなります。

インスリン投与をはじめた場合

再診料:1,000円程度/都度
検査の為の入院費:2,500円程/初回のみ、2〜3日
インスリン費用 6,000円程/だいたい6ヶ月〜7ヶ月くらい持ちます
注射器 1本70円程/毎日
※注射器は使い捨てのため、ひと月で70本程(4,900円前後/1ヶ月)必要になります。

動物病院の治療費は自由診療のため、地域や病院によってことなります。一般的にこれくらいという治療代になりますので、参考にしてください。

犬が糖尿病にならないための予防方法は?

愛犬が糖尿病にならないための予防法

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糖尿病は、完治する病気ではなく一生付き合っていかなければならないため、毎日のケアが楽にこしたことはありません。インシュリン注射を打つかどうかの判断はそれぞれですが、そうなる前にしてあげられることもありますので、可愛いがるだけではなく、生活習慣もきちんと管理してあげてください。

犬も人間も糖尿病の考え方は同じで、「食事と運動」で初期の糖尿病はある程度管理できます。そのかわり、きちんと節制してあければなりません。

大食い・早食い防止のフードボウル

早食いも、肥満を防止し、ひいては糖尿病を予防することにつながるといわれています。

わんちゃんのまるのみ・早食い防止用のドッグボウル(餌用のお皿)は、その突起が邪魔をして早食いを防止します。いつも20秒くらいで食べ終わってしまうのに、ドッグボールであげてみると5分になった…という声も。ただし犬はかしこい動物なので、慣れてくると1分くらいになることもあるようで、そういった場合はハンドフィードも試してみましょう。

NORTHMATE グリーンフィーダー ミニ(Green mini interactive feeder)

¥3,024(税込)

■ Green mini interactive feeder
サイズ:縦22.5×横29×高さ7.3cm
製品重量:400g
容量:約250ml
材質:ポリプロピレン(フタル酸エステル類不使用)
耐熱温度:80℃
耐冷温度:-25℃

ハンドフィードでごはんをあげる

ハンドフィードでダイエット

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ハンドフィードとは、ダイエット時に有効なエサの与え方で、人の手から直接エサを与える方法です。飼い主さんとしては時間がかかる…と思うかもしれませんが、わんちゃんにとっては飼い主さんとのコミュニケーションの時間がとれ、満腹感よりも満足感を大幅にアップさせることができますよ。

フードのカロリーを調整する食事療法

フードのカロリーを確認していますか?食いつきがよいから、安いからといった理由で選んでいたりしていませんか?

食いつきの良いフードは臭いを人工的につけているため、体によくないものも含まれます。しっかりと栄養やカロリーを確認して買うように心がけましょう。

また、6歳になるころに成犬用フードから老犬用フードに変えることをおすすめします。6歳でも元気がいいし大丈夫だろと感じるかもしれませんが、じっとしていても体力が減る事(基礎代謝)が少なくなっているので、知らず知らずのうちに食べさせすぎているかもしれませんので注意しましょう。

体重管理・糖尿病・消化器病の食事療法に「 w/d」 3kg×2個セット

¥7,680(税込)

【内容量】3kg×2個
【粒サイズ】 普通粒:直径約1.2cm/小粒:直径約0.6cm
【製造または販売元】 日本ヒルズ・コルゲート株式会社
【原産国】チェコ

愛犬家の様々なお悩みに熊本直送「馬肉」

市販のダイエット用にカロリー制限されたフードや、老犬用のカリカリは一切うけつけない…そんなわんちゃんにおすすめしたいのが「馬肉」です。犬はもともと肉食でもあるため、馬肉は食いつきの悪い犬や、シニア犬に特にオススメしたい食材の一つです。

人用食肉と同レベルの安全基準でつくられ、低脂肪・低カロリー/高タンパク・高ミネラルで、美容食・健康食としても最適。

しかも馬肉は、食物アレルギーの原因になりにくい消化の良いタンパク質で、カルシウムは牛・豚の3~4倍、鉄分は牛豚鶏の約3~4倍含まれています。

馬刺し専門店の『生馬肉パラパラミンチ 900g(300g×3袋)』

¥2,700(税込)

商品名・内容量 馬肉パラパラミンチ900g(約300g×3袋)
産地:カナダ産、熊本で大切に肥育しております。
お届け形状:約300gのパックが3袋入りです。
賞味期限:加工日より冷凍保存で180日(詳細はラベルに記載しております。)

適度な運動をする

犬種によって適切な運動量で、きちんと運動(お散歩など)していますか?食べる量はいつも通りであっても、運動量が減ると肥満になり、そこから心臓病や糖尿病を引き起こしてしまうことになります。

適度な運動で予防しましょう

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機能低下に敏感に対処して、糖尿病をさけましょう

人間と同様、犬も加齢とともに身体のさまざまな機能が低下してゆきます。体が衰える以上しかたのないことでもありますが、病気を疑うヒントを見つけるのは飼い主さんの仕事。肥満・糖尿病をきっかけに、別の病気を併発(へいはつ)しやすいことも覚えておきましょう。エサは十分に食べるのに、やせてくる場合は危険信号です。そして6歳をこえたあたりから年に2回は健康診断へいき、これまで以上に健康に気をつかってあげてくださいね♪

nobushino
大分県大分市在住、東京都渋谷区恵比寿、福岡市中央区の多拠点生活をしている。ペットのおでかけコンシェルジュとして、主に大分福岡の九州エリア・関東エリアを、チワワのあんこちゃんとおでかけしている。ペット可のカフェ巡りをしすぎて体重が気になるところ…。