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犬のオスの去勢手術によるメリットとデメリット、手術時期・費用・保険適用はされる?

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犬のオスの去勢手術によるメリットとデメリット、手術時期・費用・保険適用はされる?

新しく仔犬を迎え入れたときに、雄犬の場合、去勢手術はした方がよい?それともしない方が良い?ということにやまれる飼い主さん、多いですよね。先輩飼い主さんの意見や、メリット・デメリットをまとめてみましたので参考にしてみてください。その他にも、適した手術時期は?費用はどれくらいかかるの?保険は適用されるの?といった不安ごとも、紹介してゆきます。

犬の去勢によるメリットとデメリット

不妊手術の賛成派・反対派の意見

手術をしてまで避妊させる必要性については、倫理的に反対的という人もいるでしょうし、家の中で飼うから大丈夫、なんて人もいるかもしれませんね。しかし、育てる覚悟のないまま、万がいち子犬が産まれてしまった場合、生まれた子犬も飼い主も幸せになれません。繁殖を望んでいないなら、避妊・去勢手術を検討してみるのは必要なことです。

発情するストレスがなくなるので、愛犬にとっては良いことという考え方もできます。いずれにしても、本人(犬)の気持ちは絶対わかってはあげられません。

去勢するべき!検討している、もしくは賛成派の意見

  • 去勢をしたら大人しくなる、しつけやすい
  • メスの匂いを嗅ぎつけて、本能とは真逆に無理矢理でも引っ張って、我慢させなくてもいい
  • 病気予防のためにも有効
  • 「前立腺肥大」や「肛門周囲腺腫」になり難くなる

犬の気持ちになって、去勢はかわいそう!反対する人の意見

  • 本能のままに雌犬にいかせてあげないのは、人間のエゴだ
  • 抜け毛が多く、毛並みが悪く、癖っ毛になってしまう
  • 去勢手術すると太りやすくなる
  • 性格が変わったりする

手術したけれど…手術後1週間、傷口が痛んで可哀想、という声も

不妊手術のメリットとデメリット

メリットとデメリットは、個体差があります。

オス犬の去勢をするメリット

  • 性的欲求なくなるため、ストレスがない
  • 温和な性格になり、しつけがしやすくなる
  • マーキングをあまりしなくなる
  • 前立腺の病気、精巣や肛門周辺の腫瘍などの病気の発症率が下がる

メス犬の不妊治療のメリット

  • 子宮の病気や、乳がんになる確率が下がる
  • 子宮を摘出すれば、子宮蓄膿症にならない
  • 望まない妊娠をさける

デメリット(オス・メスともに)

  • 肥満になりやすい、太る傾向がある
  • 行動が鈍くなる
  • 極めてまれにホルモン欠乏症の皮膚病になることがある(有効な治療法あり)
  • 愛犬の子どもが欲しいとおもっても、二度と繁殖できない

こんな場合は去勢手術をおすすめされます

睾丸が一つ下りていない「停留睾丸(ていりゅうこうがん)」という先天性異常の病気の場合、体内の睾丸が癌になる可能性もあるため、予防のために早めに摘出する方が良いと思います。

高齢になるほど手術が負担に、受けるなら早めに手術を

いつからいつまでに手術をおこなうのが望ましいでしょうか?

生後6ヶ月〜7ヶ月以降、そして初めての発情が始まる前までにおこなうのがベターとされています。発情してからも手術は可能ですが、全身麻酔をおこなうため、高齢になるほど手術が負担になってきます。

発情中の手術は出血が多いので避けたほうが無難です。いずれにしても、家に仔犬を迎え入れる前に、迎え入れてすぐには、方針や手術の時期を決めておいた方がよいでしょう。

去勢手術・避妊手術はいつしたらよい?適切な時期は。

pixabay

去勢手術の内容とその費用(オスの場合)

全身麻酔をかけ、左右の睾丸(精巣)を摘出する。入院は不要で、午前中に連れて行けば夕方には帰れます。去勢の費用は2〜4万円、大型犬か小型犬で違うことも。お薬代に500円程度をみておきましょう。

不妊手術の内容とその費用(メスの場合)

全身麻酔をかけ、開腹して卵巣、または卵巣と子宮を摘出します。メスの場合は病院によって異なりますが1〜2日の入院日数となります。不妊手術の費用は3〜4万円、お薬代に500円程度をみておきましょう。

手術の流れと注意点

1.動物病院へ予約

手術の申込みは、手術当日の1週間以上前に予約をしましょう。必要に応じて健康チェックやワクチンの摂取をうけます。

2.手術前日

前日の夕食をすませたら、手術当日は朝から絶食です。水は飲ませても大丈夫。

3.手術当日

排便、排尿をすませてから病院へいきましょう。メスは数日の入院が必要で、オスは1日で帰宅できるのが一般的です。

4.術後10日前後

抜糸のために病院へ。抜糸後1週間はシャンプーをひかえ、傷口をなめないように注意してください。散歩は翌日からOKです。

術後に元気がない、トイレをしない、気になるあれこれ

去勢手術、避妊手術のあとはいつから散歩に行っていいの?

pixabay

散歩はいつからしていいの?

手術の翌日からしてOKです。傷口の表面は塞がっていると思いますが、草むらでのおしっこでばい菌が入らないか気になる方は、散歩の後に消毒をコットンなどに含ませて軽く拭いてあげれば大丈夫です。

去勢後、まったく動かない

一般的な去勢手術では、術後の傷口を痛がることはほとんどなく、一晩で回復することがほとんどです。

手術の恐怖による精神的なものや、エリザベスカラーを装着していると、全く動けなくなるわんちゃんもいます。それでも2〜3日しても動かない場合は、念のため獣医さんにも確認しておくと安心しますね。

エリザベスカラーはいつまでつけるべき?いつ外せる?

去勢手術・避妊手術のあと、エリザベスカラーはいつまでつける?

pixabay

獣医師のOKがでればエリザベスカラーを外すせます。オス犬の去勢も、メス犬の避妊も、どちらもカラーは不要であった飼い主さんもいます。どうしても気になる場合は、手術の前に事前に確認しておきましょう。エリザベスカラーを嫌がるわんちゃんは、カラーを付けたときにいつもより過剰に褒めてあげるたり、おやつをあげると嫌がらなくなることも。

去勢の後にトイレをしない

一時的にエリザベスカラーをはずし、傷口をなめないよう目を離さず、トイレが済んだらカラーをつけてあげると良いですよ。

また2日間うんちもおしっこもしなかったときに心配になって獣医さんに聞いたところ、「ごはんを食べてても詰まってしまってる場合は、嘔吐します。ごはん食べてお水飲んでたら問題はありません。」とのこと。

元気がないけど大丈夫?

去勢手術、避妊手術の術後、元気がない・食欲がない場合

pixabay

通常、治療から数えて2〜3日で元気になると思いますが、2〜3日たっても元気がない、食欲がない、水を飲まないとかの場合は獣医師に連絡すると安心しますね。

水を自分で飲まない場合

術後水を飲まなくなった、というわんちゃんもいるみたいです。そんなときは、小型犬ならティッシュの箱の上、大型犬でもなにか箱の上に水の食器を置いて高くしてあげれば飲みやすくなります。それでも飲まない場合は、シリンジで飲ませてあげるのも手です。

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スプーンを使わず優しく食事やお水、薬をあげることが出来ます。シリンジはプラスチック製なので、水洗いして繰り返し使えるのでとっても経済的です。

去勢、不妊手術はペット保険適用になる?

妊娠・出産は傷病ではないため、去勢手術も避妊手術も健康体にメスをいれることですから、ペット保険の対象にはなりません。

動物病院選びは慎重に、術後はそばにいてあげて

動物病院のかしこい選び方

pixabay

一通りを診なければならない獣医さんですが、外科が得意な先生、内科が得意な先生、色々居ますので事前に獣医師に相談しておいても良いかもしれません。入院の有無とその期間、お値段、術後の注意点など納得をしてから手術にのぞみましょう。

手術自体はそれほど難しいものではなく、全身麻酔のため犬は痛みも感じません。(犬は人間の数倍、傷みに強い動物でもあります。)メスの場合は1〜2日入院して、1週間程度運動をひかえる必要がありますが(お散歩はしても大丈夫です)、オスの場合は午前中に手術すれば夕方にはお家に帰れます。

初めての手術で不安な思いをさせたぶん、お家に帰ったらそばにいる時間をふやしてあげてくださいね。

nobushino
大分県大分市在住、東京都渋谷区恵比寿、福岡市中央区の多拠点生活をしている。ペットのおでかけコンシェルジュとして、主に大分福岡の九州エリア・関東エリアを、チワワのあんこちゃんとおでかけしている。ペット可のカフェ巡りをしすぎて体重が気になるところ…。