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ペットは大切な家族
ひとむかし前なら「たかが犬(猫)」とひんしゅくを買ったかもしれませんが、ペットが意識の上でも数の上でも社会にしっかりと定着した昨今、ペットオーナーたちにとっては大切な家族です。
2002年、チワワのクーちゃんのCMから加速したペットブームも今年で15年。高齢犬(猫)の病気や老犬(猫)介護だけでなく、飼い主が愛犬・愛猫の死について考えるのは、人間の家族についての悩みと何ら変わりません。
家族のように愛され、一緒に暮らしているペットでも、人よりは長く生きられないことがほとんどです。そのため飼い主は、いつか来るお別れの日のために、知っておいた方が良いことがあります。
最愛のペットが死んだら
愛する家族の突然の不幸は、誰もが悲しみのあまり気が動転してしまい、何をすればよいかわからず、不安な気持ちになってしまいますね。愛犬や愛猫など、ペットの死による別れの日は必ず訪れます。
ペットとの別れはたいへん辛いことですが、大切な家族との想い出を胸にしまい、感謝の気持ちとともに旅立ちを見送ることは、家族が「最後にしてあげられること」です。
犬(猫)などペットとの別れの日がきたら、飼い主はまずなにをするべきでしょうか。
からだを清めてあげましょう
毛並みを整えたら、タオルで全身をきれいに拭いてあげましょう。水分は腐敗の進行を早めますから、ぬるま湯で湿らせたあとしっかりと絞ってくださいね。この時、口や鼻、お尻などから体液や排泄物が出てくることもありますが、人間でも起こる自然な現象です。程度によってはその部位にティッシュや脱脂綿をつめて、必要に応じて交換してあげてください。
死後硬直に備えましょう
濡れタオルで拭き、毛並みを整えてあげたら、手足を胸の方にやさしく折り曲げてあげましょう。これは、死後硬直がすすむと手足をピンと伸ばした不自然な状態になってしまい、棺にはいらない場合があるためです。
すでに筋肉が硬直している場合は、無理に脚をまげたりせず静かに寝かせてあげてください。いちど硬直した筋肉はピークを過ぎると時間をかけて徐々に弛緩していきます。
死後硬直についての知識
一般的に死後硬直は死去後約2~3時間後から身体が硬直し、死去後約12~18時間後をピークに、少しずつ硬直した身体が緩んできます。(そうでない事例もたくさんあります。動物の種類や筋肉質かどうか、死んだときの年齢、治療の内容など、個体ごとの差が大きく、一概に硬直の強さと時間を決めることはできません。硬直が弱かったり、まったく感じられないことも特別なケースではありません。)
多くは死後、目を閉じない
ドラマや漫画では、死んだときに目を閉じていたり、手を添えると目を閉じるシーンがありますが、実際は長時間手を添え続けてやっと目を閉じることが多いです。実際にペット火葬場に来場する動物たちのおおくは、目をあけたままでなので、目を閉じないことを気にしなくてよいですよ。
寄生虫や漏れ出る体液に注意
生前にノミやダニが寄生していた場合、体温の低下に伴って寄生虫などが外にでてくることがあります。また、筋肉の弛緩した遺体から体液が染み出し、ひつぎを汚してしまうこともあります。このような場合はバスタオルを新しいものに交換しましょう。
遺体の腐敗を防ぐために
見た目ではわからないことも多いですが、人間も動物も、血流のとまった身体は免疫力がなくなり、死んだ直後から腐敗がはじまります。気温の高い夏場、暖房の聞いた部屋、湿度の高いところでの安置は腐敗の進行を早めます。2〜3日安置する場合には、エアコンをなるべく低い温度で設定し、遺体が腐敗するのを防ぎましょう。
水分を多く含む頭部や腹部の腐敗は特に早いので、顔やお腹のあたりを中心にドライアイスをあてて冷やしてあげてください。アイスノンなどで冷やす場合は、乾いたタオルに包み、なるべく遺体に水分を染み込ませないようにしましょう。
安置する場所を決めましょう
葬儀にうつるまでのあいだ、遺体を一定期間どこかに安置しておく必要があります。(ペットが動物病院で他界した場合は、獣医さんにご相談ください。)
自分の匂いののこっている愛着のある部屋に、愛用していたマットやタオルを敷いて安置できれば理想的ですが、どうしても自宅に安置する場所がない場合は、ペット葬儀場や霊園に相談し、一時的に預かってもらうという選択肢もあります。
安心して眠れるひつぎの準備
犬の遺体を安置するにあたっての知識と、必要となるものをご紹介します。次のアイテムを用意してください。
遺体安置に必要なもの
- ダンボールやプラスチックのボックス、発泡スチロールなど
- 新聞紙(たくさん)
- 大きめのビニール袋
- 捨てて良いバスタオル
- ペットシート
- ドライアイス(氷・保冷剤でも可)
遺体をおさめる棺を準備しよう
簡単にできる、ペットのひつぎの作り方をご紹介します。
- まずは犬(猫)の身体が入るくらいのダンボールや木箱、プラスチックケースを用意しましょう。発泡スチロールでもよいです。
- 遺体から体液が染み出る場合があるため、底に新聞紙やビニール袋を厚めに敷きます。
- その上にドライアイスや氷、保冷剤などを敷き詰めます。自宅で安置したい場合、冷やすことで遺体の傷みを遅らせることができます。
- さらにその上に、新聞紙やペットシート、使い捨てのバスタオルなどを敷きましょう。
- 準備が整ったら、その上に寝かせてあげてください。直射日光のあたらない涼しい場所にひつぎを安置しましょう。
※ 大型犬の場合は、下に丈夫な布や毛布などを敷いて、それを複数人でもって移動できるようにすると運ぶときに安全です。
棺を通販などで購入することも
最近ではペット葬儀の業者さんが準備してくれる場合もありますし、ペット用の棺も通販で購入することができます。万が一のことを考えて前もって準備をしておく必要があります。
【ペット火葬・棺・葬儀】ブルー 小型
¥3470(税込)
折りたたみタイプの棺です。いざという時に組み立ててご利用ください。
小窓のついたお棺なので、お見送りの直前にも、あの子のお顔を確認することができます。
紙製のお棺ですので、そのままご一緒に火葬する事も可能です。お棺とご一緒にお見送りされる際には、事前に火葬業社様へご連絡ください。
組み立て式のペット棺「メモリアルボックス」Lサイズ
¥12744(税込)
写真入れ、引き出し収納付きでペットちゃんとの思い出のお品をしまっておくことができます。
サイズ 外寸法:幅288×奥行240×高さ391(mm)
写真入れ:幅120×高さ100(mm)
収納スペース:(約)幅250×奥行203×高さ179(mm)
引き出し収納:(約)幅230×奥行180×高さ54(mm)
※メモリアルボックスのみの販売です。骨壺等の備品は付属しておりません。
※ 詳細はリンク先をご確認ください。
ペットが死んでから、何日間安置が出来るのか
動物の大きさや体の傷や腫瘍などの状態によって、腐敗が早く進む場合もあります。
おおよそ体重〜5kgのペットを基準にし、具体的に何日間安置し、何日後までに火葬しなければならないのでしょうか。
保冷剤で安置する場合
遺体を安置した部屋の温度を下げた状態で、保冷剤の場合は夏場で1日〜2日、冬場だと3日〜4日の間、自宅で安置をすることが可能です。
ドライアイスで安置する場合
2日に1回ドライアイスを交換し、夏場で4日~7日、冬場で7日~10日のあいだ、安置しておくことが可能です。お仕事の都合で火葬がすぐにできない場合や、長くペットとの最期を過ごしたい場合はドライアイスでの安置がおすすめです。
お別れまでにしてあげたいこと
遺体を葬送するまでのあいだは、生前の姿で自宅で過ごせる最後の時間です。
身体を清め、遺体の安置が終わったら、生前使っていた器に水とドッグフードやおやつなどをお供えしてあげましょう。命の老いが近づいてくると水を飲めなくなったり、大好きだったペットフードやおやつも食べられなくなります。安らかに眠りについた今、お腹を空かせているかもしれません。
生前お気に入りだったおもちゃや、お花も用意できるのであれば、遺体のそばに添えてあげるのもよいですね。
そして、いままで一緒にすごしてきた楽しい時間を思い出しながら、語りかけてあげてください。すぐに火葬や葬儀の依頼をしなければいけないという決まりはないので、飼い主さんが落ち着くまで自宅でゆっくりとお別れをしてください。
動物が死んだ時の、3つの埋葬方法
むかしは家の庭や裏山に土葬する人が主だったのではないでしょうか。現代ではお別れのしかたにも選択肢が増え、行政へのお取引をお願いする方法や、人間と同じようにきちんとと葬ってあげたいという理由からペット葬儀屋さんにお願いするという方法を選択する人も増えています。
- 地方自治体による火葬
- ペット葬儀業者による火葬
- 自宅でも可能な土葬
ペットが死んだときの、3つの火葬・埋葬方法
もしペットが死んでしまい、遺体の安置をしてゆっくりお別れをしたら、その後どうしたらよいでしょうか?火葬、埋葬の種類や方法、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
火葬の日時を決める
遺体の安置と並行して、火葬を行う日時を検討しましょう。
犬が死んだときの手続き
飼い犬が死亡した時は、30日以内に犬の死亡届を提出し、犬登録台帳から消除する必要がありますので、登録した市区町村野役場に必ず届出を行って下さい。ペットが死んでとても辛い時期ですが、ひとつの区切りとして届け出は必ず行いましょう。
【関連リンク】ペットの犬が死んだら?自治体や各団体への届け出に必要な手続きまとめ
飼い犬が死亡した時は、犬の死亡届を提出し、犬登録台帳から消除する必要がありますので、登録した市区町村野役場に必ず届出を行って下さい。ペットが死んでとても辛い時期ですが、ひとつの区切りとして届け出は必ず行いましょう。