目次
ペットロスになる原因はペットの役割の変化
番犬から家族へ、ペットの役割に変化があったこと、そして子どもの独立した夫婦(高齢化)、少子化の影響により、ペットがなくてはならない存在に。
- 番犬から家族へ、ペットの役割の変化
- 人間の高齢化の影響
- ペットの高齢化の影響
- 少子化の影響
番犬から家族へ、ペットの役割の変化
昭和の時代では犬を飼うのは、飼い主を守るような「番犬のため」という役割が多かったのではないでしょうか。シェパードやドーベルマンなどの大型犬が門に近づく人に向かって、いかにも飼い主や家を守ります!という感じで吠えていました。
最近は番犬として吠える、噛み付くという目的で飼われることは少なくなり、チワワやトイプードルなどの小型犬、大型犬でもゴールデン・レトリバーやラブラドールなど、家族の一員、伴侶として迎える飼い主が増えたのではないでしょうか。
にんげんの高齢化の影響
子どもが独立して、老夫婦だけになると、これまで慌ただしかっただけに、反動で寂しくて動物と暮らしたくなる風潮があります。また、両親のボケ防止にと、犬を飼い与えた子ども夫婦もいます。飼い主の手助けがないと生きていけないということが、自分の存在意味につながり、散歩やゴハンの時間によって生活リズムも整うのだとか。そうしてペットという存在が生活の中にあたり前にいるようになることで、家族のようになくてはならない存在に変化してきました。
ペットの高齢化の影響
ここ数年で、「飼育の質の向上」「動物医療の発達」「環境の改善」を背景に平均寿命が犬は1.0歳、猫は1.3歳のびました。(人間に換算すると平均寿命が約4年ほど延びたことに。)
ペットの寿命が延びるということは、単純にそれだけペットと一緒にいる時間が長くなるだけでなく、老犬介護・老猫介護をとおしてよりいっそうそばにいることが増えます。飼い主にとって、ペットと一緒にいられる時間が長くなることは幸せなことですが、その一方でペットを亡くした時の悲しみはより深まります。
少子化の影響
また2015年には15歳未満の子どもの数を、ペット(犬・猫)の数が上回ったという数字も出ています。子どものいない若い夫婦や独身の人にとっては、人間の子どもを育てるのは難しいけれど、ペットなら…と、子どものような存在になったのではないでしょうか。生き物なので、実際はそんなに簡単なことではないということは飼い主さんであるみなさんはおわかりでしょうが、愛する我が子のためであれば喜んでできるのです。
子どもにとっては兄弟姉妹同然
結婚をして子どもを産んでもひとりだけ、ひとりではかわいそうだから兄弟にとペットを飼う家庭も増えています。犬とはいえ、遊んだり喧嘩をしたり、一緒に寝て、同じ空間で家族の一員としてすごすように。そしていつか訪れるお別れのとき、ペットと兄弟・姉妹同然に育った子どもたちからしてみてれば、愛犬や愛猫が死んだら子どもだって深い悲しみからペットロスに陥ることもあるでしょう。
ペットではなく、家族がひとり増えたと思えるような状態
家に帰ってきたとき、出迎えてくれる犬や猫を見て穏やかになるのは事実です。こちらが愛すれば愛するほど、ときには無償でこたえてくれる、そんなペットが空気のようにそばにいると、心がなごむのは当然ですね。
ときには娘のように、ときには弟のように、家族の一員としてそばにいた存在が、ある日突然いなくなったときに「何も感じない」「まったく泣けない」という人のほうが、少数派かもしれません。
ペットロスになってしまう前に、なってしまったら?
実は、「自分はペットロスになりそう」と常に考えている人の方がペットロスになりにくいのだそう。心の準備もなく突然死んでしまった場合や、わたしは大丈夫とくくっていた人が予告もなく頭をなぐられたような悲しみにたえきれないことの方が多いのです。少しでも軽減・予防するために、ペットロスのことについて知ってみましょう。
ペットロスとは?回復、軽減、予防するために知っておきたいペットロス対処法
実は、「自分はペットロスになりそう」と常に考えている人の方がペットロスになりにくいのだそう。心の準備もなく突然死んでしまった場合や、わたしは大丈夫とくくっていた人が予告もなく頭をなぐられたような悲しみにたえきれないことの方が多いのです。
ペットロスにおすすめの本
こんな本など読んでも…と最初は思っていましたが、読んでいくうちに気持ちが少しずつ楽になるのを感じましたので、おすすめします。
ペットがあなたを選んだ理由―犬の気持ち・猫の言葉が聴こえる摩訶不思議
¥1,728(税込)
愛するペットたちとの出会いは偶然ではなく、意味があった。
その意味は、ペット自身が教えてくれることもあるが、自分で知る方法もある。
続 ペットがあなたを選んだ理由―なぜ、ペットを失う苦しみがあるのか?
¥1,836(税込)
本書を通じて、あなたに何か「ストン」とふに落ちることがあれば嬉しい。「なるほど、そうだったんだ! 」そう思えることがひとつでもあれば、涙や疑問が、得心と笑顔に変わってくれたら最高です。