目次
- 犬の下痢の種類
- 水のような下痢
- とろっとした透明な下痢
- 赤い下痢(血便)
- 黒いタール状の下痢(タール便)
- 緑色の下痢
- 犬の下痢が出た時の対処方法
- 注意すること
- 下痢を見つけた時の対応
- 消毒の方法
- 隔離の方法
- 下痢をしている時は脱水症状に気をつけよう
- 犬の下痢の主な原因
- ストレス
- 細菌・ウイルスに感染
- 寄生虫
- 食事
- 犬の下痢の時に考えられる病気
- 瓜実条虫症(犬条虫症)うりざねじょうちゅうしょう(いぬじょうちゅうしょう)
- トキソプラズマ症
- 犬の嘔吐下痢を伴う時に考えられる病気
- 膵臓炎(すいぞうえん)
- 腸閉塞(ちょうへいそく)
- 犬の下痢と便秘が交互に続く時に考えられる病気
- 消化器型リンパ腫(ガン)
- 犬の下痢を治す方法
- 犬の下痢の予防方法
- 犬が下痢をした時にメモをしておくとgood!
- まとめ
犬の下痢の種類
水のような下痢
水っぽいくさらっとしている便を「水様便」ともいます。この便は腸の働きが過剰になり、腸の滞在時間が少なくすぐに通過してしまうため水っぽい便が出てしまいます。ウイルスや体に悪い物が入ると体が「悪いものは早く出さないと!」と腸が活発に動く事で、通常のうんちの形状になる前に出るため水っぽい便が排出されます。
とろっとした透明な下痢
下痢のなかにあるトロッとしたゼリー状のものは、実は内臓の粘膜なのです。そのため、このような便が出てきた時には腸が炎症を起こしている可能性があります。炎症を起こした腸の壁面が傷つき、粘膜が剥がれ落ちたものが排泄物と一緒に出されることがあります。
赤い下痢(血便)
下痢に赤い血が付いている場合、腸や肛門(こうもん)付近に出血がみられている可能性があります。ウイルスや炎症により肛門付近のどこかに傷が入り出血をし、下痢に付着してそのまま排出されたものと考えられます。
黒いタール状の下痢(タール便)
タールのように黒くドロっとしており、なねばねばとした下痢を「タール便」と呼ばれています。この様な下痢が出る場合は、便に大量の出血が混じっていると考えましょう。赤い鮮血(新しく赤い血)の場合は肛門付近と考えられますが、黒くなるに連れ肛門よりも離れたところで出血があることが分かるため、胃がんや胃潰瘍などの胃に近い所で出血があると考えられますので、すぐに病院は連れて行ってください。
緑色の下痢
深い緑色をしたウンチや下痢が一時的に出る場合は、特に問題はありませんがずっと続くようでしたら病院につれていってあげましょう。この緑色の下痢をしている時に、嘔吐をしその嘔吐物も緑色の場合はパルボウイルスに感染している可能性があるので、すぐに病院に連れて行ってあげましょう。また、緑の野菜を食べ過ぎるときにも緑になることがあるので注意しましょう。
犬の下痢が出た時の対処方法
愛犬が下痢をした時は素早く正しい処理を行いましょう。慌ててしてしまうと、二次感染を引き起こすことがあるため、愛犬が下痢や嘔吐をした時に実行出来るように前もって知っておくことが大切です。
注意すること
なるべく素手で触らないようにしましょう。処理をする時は使い捨てのビニール手袋を2重ほどにし、マスクを装着してください。髪が長い人落ちてこないようにしっかりとゴムで結ぶなどをして固定しておきましょう。処理が終わったら消毒を行うことで、二次感染を予防できますので必ず行うようにしてください。また、人間にも感染するものもあるので違う部屋に隔離をすることも対策の一つです。
下痢を見つけた時の対応
- まずはビニール手袋とマスクを装着します。
- 下痢をトイレットペーパーなどで周りに広げないように拭き取り、トイレに流しましょう。拭き取る時に下痢の状態をメモしておくと、もし病気の前兆の場合診察する時にスムーズに行うことができます。
消毒の方法
吹いた後に消毒剤かけ、もう一度キレイに拭き取りましょう。消毒剤はアルコールよりも塩素系消毒液の方が殺菌されるといわれていますので、家にあるキッチン用ブリーチを薄めて使うことにより確実に殺菌できます。
隔離の方法
愛犬を隔離するとより二次感染を防げます。隔離する時床にはすぐに洗えるカーペットやペットシートを引き、もし下痢をしていた場合すぐに取り替えてあげてください。
下痢をしている時は脱水症状に気をつけよう
下痢は腸を通過する時に、体内に吸収されるはずの水分が吸収されずにそのまま体外に排出されるため、脱水症状になりやすいのです。そのため、水分補給をしたくないような場合、シリンジやエサに水分を含めたものを与えるなど工夫をしながら、水分を取らせるように心がけましょう。
犬の下痢の主な原因
ストレス
ストレスがたまるにより下痢になる子もいます。運動不足や食事が足りていない時などにストレスを感じ、足をなめ続けたりしっぽをずっと追いかけていたりする時はストレスがたまっている状態なのでそのような行動が見られる時は、何が原因なのか探してあげてください。
細菌・ウイルスに感染
ウイルスや細菌に感染をし、体の中が「早くウイルスを出さなければ!」と過剰に活動することによって下痢を伴います。パルボウイルスやレプトスピラ感染症に感染してしまうと、命の危険性があります。しかし、予防摂取を行う事で予防できるのでワクチンを打っておくことをおすすめします。
寄生虫
寄生虫が胃や腸に寄生してしまうと、ずっと下痢が続きます。何日も下痢の状態続くようでしたら、寄生虫を疑うと良いでしょう。寄生虫がいるのかは、動物病院に行き検査してもらいましょう。
食事
犬は食べ過ぎると下痢になることが多いので、食べさせ過ぎには注意しましょう。特に消化に悪いものや、アレルギーのものなどを食べると下痢になりやすいため、下痢になった場合は何を食べたのかを確認する事が大切です。
犬の下痢の時に考えられる病気
瓜実条虫症(犬条虫症)うりざねじょうちゅうしょう(いぬじょうちゅうしょう)
【症状】食欲がなくなる・下痢を繰り返す
【治療】駆虫薬を投薬する
【予防】瓜実条虫はノミのお腹の中で成長するため、ノミの駆除を行う事で予防できます
トキソプラズマ症
【症状】下痢をする・熱が出る・痙攣(けいれん)を引き起こす・呼吸が困難になる
【治療】抗生剤を投与する・症状にあった治療を行う
【予防】トキソプラズマ症は他の犬や猫から感染するため、感染した犬や猫などに近づいたり生肉をあげないなど、感染源に触れないように注意しましょう。
犬の嘔吐下痢を伴う時に考えられる病気
膵臓炎(すいぞうえん)
【症状】下痢を起こす・吐く・熱が出る・食欲がなくなる・おなかが痛くなる・脱水症状を引き起こす
【治療】輸液を行う・制吐剤(吐き気止め)・抗生剤・鎮痛剤
【予防】脂肪分の高いものを食べさせないようにする・適度な運動をする・肥満にならないように健康管理を行う
腸閉塞(ちょうへいそく)
【症状】嘔吐・下痢・便秘・活気がなくなる・ご飯を食べなくなる・脱水症状がみられる・お腹を痛がる・呼吸が浅くなる
【治療】主に外科手術を行う
【予防】異物がつまり腸閉塞になることがあるため、異物を食べさせないようにしつけを行ったり食べそうなものを床に置いたりしないようにしましょう。
犬の下痢と便秘が交互に続く時に考えられる病気
消化器型リンパ腫(ガン)
症状が他の病気と同じような症状なため、「消化器型リンパ腫」という病名で診断されることが少ないようです。そこで、「おかしいな?」と感じた時には「蛋白分画(たんぱくぶんかく)」を検査してもらうとよいです。
【症状】嘔吐・下痢が続く・食欲がなくなる・便秘になる・血の付いた便(血便が出る)・
【治療】抗がん剤投与
【予防】早期発見早期治療
犬の下痢を治す方法
下痢を治す方法としては、原因をまずつきとめるとこから始めましょう。食事の場合は、その食事を取らなくするだけで改善されますし、ウイルス性のものならばその病原菌をまずは駆除することが大切になってきます。また、ウイルス性の場合ワクチン摂取を行う事により予防できますので、ワクチンは打つことをおすすめします。
犬の下痢の予防方法
下痢の原因によっては予防できるものもあります。
- 食べさせすぎない
- アレルギーのものを食べさせない
- ウイルス性のワクチン摂取を行う
- 寄生虫を持っている子や、感染症にかかっている子に近づけさせない
犬が下痢をした時にメモをしておくとgood!
犬が下痢をした時にすぐに処理をするのではなく、どのようなものなのかをメモをしておく事が大切です。また、言葉で表せにくい場合は写真などを取って置くといいかもしれませんね。次のものは特にメモを取っておいた方がよいでしょう。
- 下痢の色
- 下痢の状態
- 下痢の頻度
- 食欲・元気の変化
- いつから続いているか
- その前に食べた物
- お腹は痛がっているか
まとめ
いかがでしたか?
愛犬が下痢をしたら誰しも心配ですよね。その時は慌てずに、なぜ下痢をしたのか・どのような下痢をしたのかなどをメモしておくようにしておきましょう。