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飼い犬のおしっこが出ない?そんな時はまず尿時閉塞を疑え!

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飼い犬のおしっこが出ない?そんな時はまず尿時閉塞を疑え!

もしもの場合を注意しよう!

あれ?ウチの犬おしっこしてないよね…?

おしっこをするということは、体の中からいらないものを出すという意味で非常に大切な行動の一つです。ところが、何らかの理由でおしっこが出なくなってしまうことがあります。人間なら一大事ですね。

これはワンちゃんも同じこと。もしおしっこが出ていないなと思ったら大変。早急に対応策を練る必要に迫られます。

緊急性の高い尿路閉塞

人間も犬も同じですが、おしっこは腎臓で作られたのち、尿管を通って排泄されていきます。ところが尿管に結石が詰まる、血栓ができるなどの原因で、おしっこが出ていかなくなってしまうことがあります。これを尿路結石と呼びます。

おしっこが出ないと、この病気が発症します。完全に閉塞してしまうとおしっこが出ない無尿となり、おしっこを通して体の毒素を出すことが不可能となり、様々な弊害を引き起こし、死に至ります。早急な発見と治療が必要となります。

症状

初期症状:おしっこが出ない、回数が増える

尿道が狭くなるため、ワンちゃんはおしっこを何度もしたり、出にくいため長時間トイレをするという傾向が生じます。

非常に確認することが難しいため、発見のには日々のスキンシップによるワンちゃんの把握が必要となります。

中期症状:お腹が膨れる

尿道は閉じてしまっても、おしっこは腎臓で容赦なく作られ続けます。そのため膀胱が異常に膨らみ、それが腹にあらわれることがあります。この場合は追加の症状として、お腹を触られると非常に痛がることがありますので、病気特定の目安としてください。

末期症状:完全閉塞

病気が進行して尿道が完全に閉まってしまったら一刻を争うことになります。毒素が体を回って合併症を起こす可能性があるためです。上記の症状に加えて呼吸が荒くなる、体温が低くなるなどが出現します。

治療法

早期発見できた場合

この病気は早期なら、動物病院に通いながらでも十分治療することができます。

まずはカテーテル(尿道に刺して排尿を促す器具)を使用して排尿し、その後尿道を閉じている限に合わせて治療を行います。早期の場合は薬などで、通いながら治療することとなります。

薬は毎日何回などと決められている場合があって正直大変ですが、毎日与えるようにしましょうね。

重度の場合

重度の場合は、外科手術が必要となるかもしれません。直接肥大化した腫瘍や結石をとりのぞき、物理的な解決を試みます。

気になる予防法は…?

水を飲ませよう、脱水に注意!

尿道が閉じてしまう原因の一つに、水分をあまり取らなかったため、尿の成分が尿道で結石となるというものがあります。

日ごろから必要な水分を取らせる、能動的に犬が取らないようなら水分の多いご飯を食べさせるなどの予防は十分に可能です。とくに運動量が減り、水を飲もうとしなくなる冬に結石ができやすいといわれていますので寒い季節は要注意です。

まとめ

いかがでしょうか?尿路結石は恐ろしい病気ですが、僅かな変化を見ることができれば、安心して対応することのできる病気です。ワンちゃんのためにも、是非日ごろのスキンシップを怠らないようにしてくださいね!

泉遼樹
大分県別府市在住、ライター。ひとところにじっとしていられない性格で、定期的におでかけ・旅をしている。ペットに関しては実家のトイプードルが大好き。だが犬か猫かといわれると猫派。これだけは誰に言われても譲れない。